【保存版】フレンチワーク徹底解説!知っておきたい歴史と素材

最終更新日:2023/04/26

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フレンチワークとは、19世紀(1845年ごろ)以降に、フランス労働者が着ていた作業着の総称です。

中でもフレンチワークジャケットの素材にはモールスキンと呼ばれる頑丈な生地や、コットンツイルとヘリンボーンツイルといったツイル生地がよく使われていました。

「でもフランス労働者の作業着ってどんな服?」
「モールスキンってどんな素材?」

という方も多いと思います。
この記事ではフレンチワークについて、素材と歴史を絡めながら解説していきます。

 

 

フレンチワークとは?

繰り返しになりますが、フレンチワークとは、19世紀(1845年ごろ)以降に、フランス労働者が着ていた作業着の総称です。

「フレンチワーク」と聞くと、「青いジャケット」を想像しますが、実際にはパンツ、コート、オーバーオールなど、当時の仕事に使っていた服はすべてフレンチワークに含まれます。
代表的なもので、

  • 炭鉱夫 = フレンチワークジャケット
  • 漁師 = フィッシャーマンスモック、バスクシャツ
  • 消防士 = ファイアーマンジャケット
  • 電気技師 = フレンチワークコート
  • フランス軍兵士 = フレンチミリタリー
  • 芸術家 = アトリエコート

など、これらすべてがフレンチワークに含まれます。

余談ですが、先日、フィッシャーマンスモックの漁師さんの動画を作りました。

 

 
 
 
 
 
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また、記事の最初に登場した青いフレンチワークジャケットは、当時炭鉱で働くための服で、頑丈に作るため「モールスキン」という素材が使われています。

 

フレンチワークジャケットの3つの素材と歴史

フレンチワークジャケットの生地には主に3つの素材が使われていますが、個体が作られた年代によって使われている素材が違います
1800年~1950年ごろに作られたフレンチワークジャケットはモールスキン1950年代以降はコットンツイルやヘリンボーンツイルといった生地が使われていることが多いです。

 

 

 

 

モールスキンとは?

 

1800年~1950年ごろまでフレンチワークジャケットに使われていたモールスキン。
炭鉱で働く人が身につけた生地だったため、地下に潜る「モグラの(mole)肌(skin)」という名がついたという説もありますが、
名前のとおり、モグラの肌のような上品な光沢感とわずかな起毛が気持ち良い手触りの素材です。

 

 
 
 
 
 
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当時、炭鉱で働く人たちには、ちょっとやそっとでは破れない作業着が必要でした。そのためモールスキンは、頑丈に作るために横繻子織(よこしゅすおり)という技法で織られています。

細い糸を高密度に詰めるこの横繻子織によって、炭鉱での過酷な労働に耐えられる生地の厚みと頑丈さ絹のような光沢が生み出されています。

デニムのように経年変化を楽しめるのも、頑丈に作られたモールスキンならでは。
デットストックではないフレンチワークジャケットには、当時の労働者やその後の持ち主によるパッチワークが施されているものもあり、一着一着の個性が光るのもフレンチワークジャケットの魅力の一つではないでしょうか。

 

 

これだけ魅力の多いモールスキンですが、現代まで残っているモールスキンフレンチワークジャケットは非常に少ないです。
その理由は、

  • モールスキンを必要としていた炭鉱産業が廃退。
  • 横繻子織は手間と時間がかかるだった上に、第二次世界大戦で多くの個体と織り機が失われた。

こうした時代の流れもあり、第二次世界大戦後の1950年ごろからモールスキンは姿を消していきます。

1960年以降、フレンチワークジャケットはより安価で大量生産可能なコットンツイルとヘリンボーンツイルなどの素材で作られるようになります。

 

コットンツイルとヘリンボーンツイル

コットンツイル

ヘリンボーンツイル

1950年以降に、フレンチワークジャケットに頻繁に使われるようになったコットンツイルとヘリンボーンツイル。

炭鉱工業の衰退と共に、フレンチワークジャケットに必要だった生地の厚みと頑丈さは不要となり、より軽く、シワになりにくいこれらのツイル生地が使われ始めました。
斜め方向の織り目が美しいこれらの生地は、フレンチワークジャケットだけではなく、電気技師たちが作業着にしていたフレンチワークコートにも使用されています。

こうしたツイル生地はモールスキンと比べると、より安価で大量生産がしやすかったため、現在でも比較的安く手に入れることができます。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。素材や時代背景をまじえることで、フレンチワークの魅力はさらに高まります!

フレンチワークをもっと見てみたいという方は、実際に着用した記事もあるのでぜひ参考にしてみてください↓

 

今回お伝えしきれなかった、特別な質感のドイツ製モールスキンや、1950年以降にモールスキンを再現したイギリスのブランドのことなど、よりマニアックな話は次回以降の記事をお楽しみに!

2021.4.21 追記 ドイツ製モールスキンジャケット入荷いたしました

 

またフレンチワークと並んで人気のフランス系古着

フレンチミリタリーはこちらで解説しているので、合わせてチェックしてみてくださいね!

それではまた次回!

 

フレンチワークとは、19世紀(1845年ごろ)以降に、フランス労働者が着ていた作業着の総称です。

中でもフレンチワークジャケットの素材にはモールスキンと呼ばれる頑丈な生地や、コットンツイルとヘリンボーンツイルといったツイル生地がよく使われていました。

「でもフランス労働者の作業着ってどんな服?」
「モールスキンってどんな素材?」

という方も多いと思います。
この記事ではフレンチワークについて、素材と歴史を絡めながら解説していきます。

 

 

フレンチワークとは?

繰り返しになりますが、フレンチワークとは、19世紀(1845年ごろ)以降に、フランス労働者が着ていた作業着の総称です。

「フレンチワーク」と聞くと、「青いジャケット」を想像しますが、実際にはパンツ、コート、オーバーオールなど、当時の仕事に使っていた服はすべてフレンチワークに含まれます。
代表的なもので、

  • 炭鉱夫 = フレンチワークジャケット
  • 漁師 = フィッシャーマンスモック、バスクシャツ
  • 消防士 = ファイアーマンジャケット
  • 電気技師 = フレンチワークコート
  • フランス軍兵士 = フレンチミリタリー
  • 芸術家 = アトリエコート

など、これらすべてがフレンチワークに含まれます。

余談ですが、先日、フィッシャーマンスモックの漁師さんの動画を作りました。

 

 
 
 
 
 
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また、記事の最初に登場した青いフレンチワークジャケットは、当時炭鉱で働くための服で、頑丈に作るため「モールスキン」という素材が使われています。

 

フレンチワークジャケットの3つの素材と歴史

フレンチワークジャケットの生地には主に3つの素材が使われていますが、個体が作られた年代によって使われている素材が違います
1800年~1950年ごろに作られたフレンチワークジャケットはモールスキン1950年代以降はコットンツイルやヘリンボーンツイルといった生地が使われていることが多いです。

 

 

 

 

モールスキンとは?

 

1800年~1950年ごろまでフレンチワークジャケットに使われていたモールスキン。
炭鉱で働く人が身につけた生地だったため、地下に潜る「モグラの(mole)肌(skin)」という名がついたという説もありますが、
名前のとおり、モグラの肌のような上品な光沢感とわずかな起毛が気持ち良い手触りの素材です。

 

 
 
 
 
 
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当時、炭鉱で働く人たちには、ちょっとやそっとでは破れない作業着が必要でした。そのためモールスキンは、頑丈に作るために横繻子織(よこしゅすおり)という技法で織られています。

細い糸を高密度に詰めるこの横繻子織によって、炭鉱での過酷な労働に耐えられる生地の厚みと頑丈さ絹のような光沢が生み出されています。

デニムのように経年変化を楽しめるのも、頑丈に作られたモールスキンならでは。
デットストックではないフレンチワークジャケットには、当時の労働者やその後の持ち主によるパッチワークが施されているものもあり、一着一着の個性が光るのもフレンチワークジャケットの魅力の一つではないでしょうか。

 

 

これだけ魅力の多いモールスキンですが、現代まで残っているモールスキンフレンチワークジャケットは非常に少ないです。
その理由は、

  • モールスキンを必要としていた炭鉱産業が廃退。
  • 横繻子織は手間と時間がかかるだった上に、第二次世界大戦で多くの個体と織り機が失われた。

こうした時代の流れもあり、第二次世界大戦後の1950年ごろからモールスキンは姿を消していきます。

1960年以降、フレンチワークジャケットはより安価で大量生産可能なコットンツイルとヘリンボーンツイルなどの素材で作られるようになります。

 

コットンツイルとヘリンボーンツイル

コットンツイル

1950年以降に、フレンチワークジャケットに頻繁に使われるようになったコットンツイルとヘリンボーンツイル。

炭鉱工業の衰退と共に、フレンチワークジャケットに必要だった生地の厚みと頑丈さは不要となり、より軽く、シワになりにくいこれらのツイル生地が使われ始めました。
斜め方向の織り目が美しいこれらの生地は、フレンチワークジャケットだけではなく、電気技師たちが作業着にしていたフレンチワークコートにも使用されています。

こうしたツイル生地はモールスキンと比べると、より安価で大量生産がしやすかったため、現在でも比較的安く手に入れることができます。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。素材や時代背景をまじえることで、フレンチワークの魅力はさらに高まります!

フレンチワークをもっと見てみたいという方は、実際に着用した記事もあるのでぜひ参考にしてみてください↓

 

今回お伝えしきれなかった、特別な質感のドイツ製モールスキンや、1950年以降にモールスキンを再現したイギリスのブランドのことなど、よりマニアックな話は次回以降の記事をお楽しみに!

2021.4.21 追記 ドイツ製モールスキンジャケット入荷いたしました

 

またフレンチワークと並んで人気のフランス系古着

フレンチミリタリーはこちらで解説しているので、合わせてチェックしてみてくださいね!

それではまた次回!

 

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